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「うつ病と慢性膝痛は関連がある」自生脊椎関節研究所が論文を発表

 

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慢性的な膝の痛みとうつ病(憂うつ感)が、お互いに密接な関係があるという研究結果が発表されました。

 

この二つの疾患は、私たちが生きている社会の姿を間接的に表現している疾患とも言えます。既にいくつかの研究を通じて、慢性的な痛みが憂うつ感や不安といった精神的な問題を引き起こすと知られています。もちろん感情的な問題が痛みを加増させるケースも多くあります。実際に、学界ではこのような現象について活発な研究が行われていますが、この度、韓国の国民を対象に憂うつ感が膝の痛みに影響を及ぼすという研究結果が発表され、注目を集めています。

自生韓方病院・脊椎関節研究所(所長ハ・イニョク)は、 慢性的な膝の痛みと憂うつ感の程度が関連性を持っている事を明らかにしました。この論文は、SCI(E)級の国際学術誌「BMJ Open(IF = 2.376)」2019年12月号に掲載されました。

 

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深刻なうつ病を患う人は慢性膝痛に繋がる確率が4倍以上高くなる

 

自生脊椎関節研究所の研究チームは、2014年の第6期韓国国民健康栄養調査(KNHANES)全対象者7,550人のうち、50歳以上の2,658人を研究対象者に選定し、慢性膝痛に対するアンケート分析しました。憂うつ感の基準はPHQ-9(Patient Health Questionnaire-9)検査によって、スコアが10点以上である患者を「憂うつ群」に分類しました。(*PHQ-9の検査=スコアに基づいて憂うつ感を感じない(0〜4点)、軽度以上のうつ(5〜9点)、中等度以上のうつ(10〜14点)、少し深刻なうつ感(15〜19点)、深刻なうつ感(20〜27点)に分類)

 

分析した結果、50歳以上の対象者2,658人のうち、慢性膝痛がある患者は、527(19.8%)人で、このうち憂うつ感を感じる患者は91人(17.3%)でした。それに対し、慢性膝痛のない人(2,131人)のうち、憂うつ群に属する人(110人)は、全体の5.2%にとどまりました。研究チームは、このような結果に基づいて、慢性膝痛を持っている人は憂うつ感が発現する可能性が高いと解釈しました。

 

慢性膝痛と憂うつ感を同時に治療すると改善に役立つ可能性も

 

また、憂うつ感の程度による慢性膝痛の有病率を調べました。多重ロジスティック回帰分析(Multiple Logistic Regression)を活用し、性別、年齢、所得水準など、結果に影響を及ぼす要因をすべて補正しました。 憂うつを感じない時(0~4点)の平均スコアを1.00と見て、憂うつ感の程度によってオッズ比 (Odds ratio(OR))を算出しました。 オッズ比はある事象の起こりやすさを2つの群で比較して示す統計学的な尺度です(Google)。

 

その結果、憂うつを感じる時は、慢性的な膝の痛みに対する有病率が平均より約2.3倍高いことが分かりました。 憂うつ感の程度から見てみると、軽度以上のうつ(5~9点)2.94倍、中等度以上のうつ(10~14点)3.21倍、少し深刻なうつ感(15~19点)2.43倍、深刻なうつ感(20~27点)4.55倍と、平均よりOR値がそれぞれ高かったです。 このような結果は憂うつ感と慢性的な膝の痛みの関連性が非常に高いということを示します。

慢性的な膝の痛みと憂うつ感を比べ合うと、痛みが激しいほど、憂うつ感も強くなることが分かりました。

 

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この研究を進めた自生韓方病院ハン·スビン韓方医は”今回の研究は信頼度の高いデータを活用し、うつ病の程度と慢性膝痛に対する相関関係を確認した研究”とし”このような結果を考えると、臨床で痛みを感じる患者の治療において、うつ病の有無を把握して治療することが重要”と述べました。